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雪のペルセポリスを独占した日。世界の半分を支配した「古代の国際連合」の真実

david 2026年1月17日

❄️
レア度

雪の遺跡

🤫
混雑度

完全貸切

🏛️
歴史

ペルシャの栄華

この記事の目次(クリックしたらジャンプ)

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  • 🌨️はじめに:ペルセポリスを思い出して
    • 🏛️古代遺跡「3P」制覇!
  • 🚪2500年前のセキュリティゲート「万国の門」
  • 🤝「奴隷」ではなく「友」として
  • 🔥兵どもが夢の跡
  • 👑断崖絶壁の王墓「ナクシェ・ロスタム」
  • 📝まとめ:雪の中で感じた熱量

🌨️はじめに:ペルセポリスを思い出して

イラン旅行のハイライト、ペルセポリス(Persepolis)。
2500年前、オリエント全域を支配したアケメネス朝ペルシャの都です。

🏛️古代遺跡「3P」制覇!

中東・西アジアの三大遺跡を、頭文字をとって「3P」と呼ぶことがあります。

  • Persepolis(ペルセポリス / イラン)
  • Palmyra(パルミラ / シリア)
  • Petra(ペトラ / ヨルダン)

今回の旅で、ついに3Pをコンプリートしました!(響きが少しアレですが、旅行好きの間では有名な言葉です…笑)

通常、ここは灼熱の太陽が照りつける場所です。
しかし、私が訪れた2014年の1月、そこに広がっていたのは奇跡のような光景でした。

雪。

一面の雪が、かつての栄華を静かに覆い隠していたのです。
観光客は私以外にほとんどいません。聞こえるのは風の音だけ。
世界の半分を支配したと言われる「夢の跡」を、完全に独り占めする贅沢な時間が始まりました。

雪のペルセポリス
▲ 雪化粧をしたペルセポリス。静寂が遺跡の重みを際立たせます。観光客は本当にゼロでした。

🚪2500年前のセキュリティゲート「万国の門」

遺跡の入り口に立つと、巨大な石の門が私を見下ろしていました。
「万国の門(Gate of All Nations)」です。

その迫力は、ローマ遺跡に匹敵するレベルだと個人的には思います。

万国の門
▲ クセルクセス1世が建造した「万国の門」。ここを通って各国の使節が王に謁見しました。

門の両脇を守るのは、顔は人間、体は牛、翼を持つ守護獣「ラマッス(Lamassu)」。
その威圧感は2500年経った今も健在です。(スフィンクスにも似ていますが、古代人の考える「最強の守護神」のイメージは共通していたのでしょうか?)

当時、ペルシャ帝国はインドからエチオピア、ギリシャに至るまで、当時の世界人口の約44%(ギネス記録!)を支配していたと言われています。
この門は、世界中から貢物を持ってやってくる使節たちに、「帝国の偉大さ」を見せつけるためのセキュリティゲートだったのです。

ペルセポリスはYOUTUBE見る限り健在ですね!よかった!


🤝「奴隷」ではなく「友」として

ペルセポリスが他の古代遺跡と決定的に違う点。
それは壁に刻まれたレリーフ(彫刻)にあります。

通常、古代の勝利者のレリーフといえば、捕虜が首を繋がれていたり、踏みつけられていたりするものです。
しかし、ここで目にするのは全く違う光景でした。

平和的なレリーフ
▲ 階段に刻まれたレリーフ。各国の代表が、ペルシャの役人と手を繋いだり、談笑したりしています。

23の異なる民族が、それぞれの国の服を着て、特産品を手に、整然と並んでいます。
彼らは奴隷としてではなく、「帝国の仲間」として描かれているのです。

ペルシャ帝国は、征服した国の宗教や文化を否定しない「寛容な政策」をとっていました。
ここは単なる王宮ではなく、多様な民族が共存する「古代の国際連合本部」のような場所だったのかもしれません。

🎥 映画『300』のイメージとは違う?

映画などでは「恐怖の帝国」として描かれがちなペルシャですが、実際は安定した統治を行う、まるで江戸幕府のような成熟した社会だったのかもしれません。


🔥兵どもが夢の跡

しかし、その栄華も永遠ではありませんでした。
紀元前330年、マケドニアのアレクサンドロス大王が攻め込み、この美しい都を徹底的に焼き払ったのです。

焼け落ちた柱
▲ アパダーナ(謁見の間)の柱。かつてはこの上にレバノン杉の巨大な屋根がありました。

木造だった屋根や梁は激しい炎で燃え落ち、残ったのはこの石柱だけ。
雪の降る寒空の下、煤(すす)けたようにも見える柱を見上げていると、「国破れて山河あり」という言葉が自然と浮かんでやみません。

※アレクサンドロス大王も、ペルシャのあまりの巨大さと文化の深さを恐れたからこそ、徹底的に焼き払ったのかもしれませんね。


👑断崖絶壁の王墓「ナクシェ・ロスタム」

ペルセポリスから少し離れた場所に、もう一つの圧倒的な遺跡があります。
「ナクシェ・ロスタム(Naqsh-e Rustam)」です。

ナクシェ・ロスタム
▲ 断崖絶壁を十字形にくり抜いて作られた王の墓。本当にデカかった。

高い岩山の中腹に、巨大な十字架のような形が彫り込まれています。これらはアケメネス朝の王たち(ダレイオス1世など)のお墓です。
どうやってあんな高い場所に彫ったのか、想像することさえ困難です。

そして、その墓の下には、時代が下ったササン朝ペルシャ時代の「ある歴史的瞬間」が刻まれていました。

王の勝利のレリーフ
▲ 馬上のペルシャ王シャープール1世と、ひざまずくローマ皇帝。

これは、「ローマ皇帝ウァレリアヌスの降伏」を描いたレリーフです。
馬に乗っているのがペルシャ王。その前で手を合わせ、命乞いをしているのがローマ皇帝です。
「あの最強のローマ帝国に勝ったぞ!」という強烈な勝利宣言。

イランという国が、かつてローマと対等以上に渡り合った「超大国(スーパーパワー)」だった証拠が、ここにありました。
(もっと開放的な国になれば、イランは再び世界をリードする先進国になれるポテンシャルがあるのでは…と個人的には思います。)


📝まとめ:雪の中で感じた熱量

雪のペルセポリスは、どこまでも静かでした。
しかし、そこにある石の一つ一つが、かつてここに存在した文明のレベルの高さと、多民族が共存しようとした理想を、熱量を持って語りかけてくるようでした。

雪の中で観光をして寒い思いをしましたが、この景色を独り占めできたと考えれば、人生最高の思い出になりました。

静寂の遺跡
▲ 静寂の遺跡。誰もいない冬のペルセポリスは、生涯忘れられない光景となりました。

知識がなくても、ただそこに立つだけで魂が震える場所。それがペルセポリスでした。

さて、遺跡巡りでお腹が空いた後は、イランの「食」と「街」の探訪です。


👉 「砂漠の迷宮ヤズドと市場の熱気編」を読む

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